黙ののちの言葉を選びおる君のためらいを楽しんでおり
また電話しろよと言って受話器置く君に今すぐ電話をしたい
大きければいよいよ豊かなる気分東急ハンズの買物袋
あいみてののちょの心の夕まぐれ君だけがいる風景である
球場に作り出される真昼間を近景として我ら華やぐ
「寒いね」と話しかければ「寒いね」と答える人のいるあたたかさ
卵二つ真剣勝負で茹でているネーブルにおう日曜の朝
君と食む三百円のあなごずしそのおいしさを恋とこそ知れ
まちちゃん我を呼ぶとき青年のその一瞬のためらいが好き