円安147円と日銀の対応

1ドル=145円で日銀介入。3兆円分投入。145円を一か月維持できなかった。

しかし、日銀の底意はそこにはなかろう。

日本銀行には1000兆円以上の財政赤字の解消が第一目的。

そのためにはインフレーションが効果的な薬。円安はインフレーションの起因。

そして、1ドル=200円とかの円安は日本の、工場が日本にある輸出企業に神風。

円安は良いことであろう。日本を強くする。

日銀のドル売り 元手は 1ドル=100円で入手のアメリカ国債であろう。

大儲けと言うべし。

政府は インフレで1000兆円以上の財政赤字は実質大幅減、年金負担は軽くなり、円安で輸出激増、国内雇用増。

熟達の財政手腕があれば、善政を心がけていれば、またとない状況。

ただ 与野党マスコミ 群盲象をなでる言動。

破局暗転も。

経済成長と戦争

戦争は交易を分断、途絶させ工業地帯を戦災で廃墟にする。

戦争は道徳的に悪であり、経済的にも不利益は大きい、という認識、哲学には賛成である。

しかし、経済成長という視点からみると、戦争は飛躍的な経済発展をもたらす。猛練習の後のアスリートの身体の如くに。

上の表。鉄の生産量、明らかに第二次大戦で別次元になっている。アメリカの経済も1929年の大恐慌から完全に抜け出せたのは戦中期である。1944年45年、アメリカ経済は失業率0%の空前の好景気。戦争を早く終わりたくないほど。

日本の経済成長の時期は日清戦争日露戦争日中戦争太平洋戦争朝鮮戦争ベトナム戦争と重なる。

イスラエルも建国以来6度の戦争。旧約聖書のソロモン王の繁栄時代にも400万人だった国が今では1000万人の繁栄。矢内原忠雄がヨーロッパ留学時立ち寄った第一次大戦直後のパレスチナ地方は人口60万人。

現下のウクライナ戦争も技術革新の大きな波を作り出すと思われる。

喜ぶわけではない。しかし目をそらさない方がいい。

経済雑誌のお勧め銘柄について

雑誌「エコノミスト」9月27日号

雑誌「エコノミスト」9月20日号

強い米株7銘柄

 

配当を調べると・・・

AMD アドバンスト・マイクロ・デバイス 無配当銘柄

エヌビディア 配当利回り 0.1%

オン・セミコンダクター 配当実績・予想 資料なし

シノプシス SNPS 0%

マイクロソフト 1%

テスラ 配当実績 0%

ウォルト・ディズニー・カンパニー 1.63%

 

エコノミスト」誌の勧める株は買っても配当は期待できない。

それでは日本経済新聞のお勧めは?

配当

 

日本経済新聞 9月19日

売上高純利益率が高い企業

手間いらず 0.37%

京阪神ビルディング 1.51%

トリケミカル研究所 0.48%

JALCOホールディングス 0.7%

システム・ロケーション 2.25%

ファーストロジック 0.5%

アイ・アールジャパンホールディングス 0.5%

 

唯一の高配当事例 システム・ロケーション社。 純利益4億円、その半分を配当にまわしている。4億円満額分の投資機会がないのか? 日本の会社は資料不足、かつ、ワタシがパソコンでちょっと検索、では五里霧中。成長著しい若い会社は、利益がでたら開発投資であろうから、配当は期待できない。会社も競争状態の業種であるから成長できるのであり、競争に敗れることもあろう。大手に買収されることもあろう。

 

 

消費支出 今昔

 

総務省 全国家計構造調査

食費 1962年 39.0 %

           2019年 26.9 %

エンゲル係数は低下し、生活は向上。どのような向上であったのか?

昭和37年ころに比べ、現在は各段に美味しくなっている。

良いパン屋さんの味、フランス旅行をしても遜色がない。紅茶は英国で飲む方がコクがある。水の性質が違うらしい。しかしイギリス王室御用達の紅茶は容易に得られる。昭和37年ころは日東紅茶というのが主流で、イギリス製に比べると差があった。学校給食も援助物資(?)だったスキムミルク まずくてまずくて。当番でミルク缶をさげて給食室へ行くと、スキムミルクの粉の山からスパナとかボルトとか出てくるのを見た。食品ではなかったと思われる。当時は欠食児童といって十分に家で食べることができず体格貧弱な子がかなりいた。今は拒食症の子多し。

住居費 バウアー O.Bauer  の定式に従うなら、総支出額が増えるにつれ、最初は住居費の支出割合は低下、そして一定または増大する。昭和37年 まだ焼け跡に建てたバラック建て と呼ばれる家もあった。郊外の団地は4階建 エスカレーターなし 3K だったかな。せまいけどみんな幸せそう。子だくさん。夏休みなぞ、親戚の家に泊まりに行く風習があったか、親戚の子、訪問した家の子も複数で ふとんが部屋中に敷かれていた。その後、マンションも戸建ても立派になってゆく。私の大学時代は1968

~72であるが、下宿は間借り。二階の屋根裏6帖とか。今はワンルームマンション

被服費 はじめは増大するがある限度を越えると一定となるか減少。豊かとなった時代の事例。高校で火事があり、ひと教室焼失。ロッカーまで焼けて、そのクラスの子は体操服を失った。他のクラス、学年から援助。ひとりの卒業学年の女子が規定の体操服、

3着寄付。清潔感のある子と思っていたが、3着持っていた。私の世代からすると、ロッカーに体操服を置いておく、というのが違和感がある。1着しかない体操服を毎日持ち帰り、母が一生懸命洗ってくれた世代。ただ、私の時代もみんなが毎日洗っていたわけではなさそうで、私の体育の成績は5段階の2。「本来1であるが、体操服が清潔であるから2」とのことであった。3着体操服の子の家は裕福であろうが、さらに収入が増えても4着にはしなかった、とすればバウアーの定式通り。

「雑費のなかの文化教養費目の支出割合は常に増加。」バウアーはそう言うが、これも日本の数値からすると一定か。私の学生時代、「雑費」は注目されたが、謎であった。

目をひくのは交通・通信費。最近の家計の支出の大項目。昭和37年の家計調査の項目になっていない。 自転車、リヤカー、大八車が結構活躍。引っ越しも近所の人、友人が手伝ってくれていた。今は関東、関西、通勤に実質片道2時間というのも少なからず。スマホの通信費も安からず。

すべては平均的傾向。着倒れ、食い倒れ 少なからず。骨董品、競輪競馬で巨額を費やす人も必ずいるでしょう。美女との交際、5%に収まりましょうか?

「朝鮮戦争の特需が日本経済を救った」は俗説

朝鮮戦争の時期1950-53  の経済成長が特に著しいわけではない。

戦災からの回復期は成長期の子どもの病気からの快復期のように成長著しい。

急成長の要因はアメリカ中心の世界市場への参入。戦前ブロック経済で孤立していた日本経済が販路を広大な世界に広げることができたための急成長。技術もアメリカから流入。安価豊富な低賃金労働。

隣国の戦争で経済発展ができるのであれば、パレスチナ戦争、ベトナム戦争湾岸戦争どこの隣国が発展したのか?

中国の経済発展 二つの疑問

疑問 その一 予測の信憑性

2050年 OECDの予想によれば、中国のGDP  55兆ドル インド 34兆ドル アメリカ 32兆ドル 三国合計121兆ドル

2021年 中国 27兆ドル インド 10兆ドル アメリカ 22兆ドル 三国で59兆ドル

OECDの予想では30年後 GDPの合計は倍増。 それだけの生産を支える資源はこの地球にあるのだろうか? 原子力発電所を増設するにしても中国はウランを得られるか? 石油は? 農産物は? 中国人が日本人と同じ生活水準になればそのくらいのGDPではあろうが、環境汚染とか希少資源とか どうなるのであろうか?

かつて日本がアメリカと争った時には、経済封鎖で希少金属、石油などが得られなくなり壊滅的生産減となった。南アフリカのウランを中国が高値で買い占め、とかの状況は平和に進行するのだろうか?

私の学生時代 1960年代 ローマクラブという科学者の集団が「20世紀末までには石油資源は枯渇する」と警告していたが、そうなっていない。その時の予測数値は疑いようがない感じではあった。

疑問 その二 無限の投資機会?

中国の投資 いままでのところ恐慌局面がでてこない。優秀でいらっしゃるのか暗黒面の報道が禁じられているのか・・。アジア・アフリカの最貧国への投資など回収できるとは考えにくい。国内の不動産投資も空き家、未完成放置多数。

中国の統計 どんなカラクリになっているのか? 旧ソ連時代 景気のいい数値が並んでいた。今のロシア経済はそんなに大きくない。鉄鋼生産世界一のソ連 あの夢の時代の類であろうか?上記のグラフは?

日本経済新聞 2022年9月9日

日本経済新聞 2022年 9月19日 




農地荒廃の今

19世紀の日本 農業国家 農本思想、農村文化の国

20世紀の日本 農村からの過剰人口都市流入で工業発展 農家600万戸堅持

21世紀の日本 工業製品輸出の対価として世界の安価高品質の農産物流入

        零細農地所有が占領軍の農地改革、戦後保守政権の農家保護で残存

        21世紀となり 農家の老齢化 人口の都市集中 で農地農業荒廃 

農村農地荒廃の今 国家主導で農業改革 農産物自給体制確立が必要。 少なくも 農地法による農地取得制限をはずし、資本主義的企業農業を可能に。ケニアはバラ栽培で全欧に輸出。日本の地形にも可能性あ り。国営の農業会社とかもあっていいのではないか? 仕事のない若者、老人が荒地を開墾。カジノを作って中国人富裕層に遊びにきてもらうよりまし。