藤藪  詩歌管弦 2023

作品ではありません。ノート、備忘録。

2023-01-01から1年間の記事一覧

歌論

やまと歌は、人の心を種として、よろづの言の葉とぞなれりける。 「仮名序」 紀貫之 現代歌人にとって 「ことば」とは 人間の心に籠る言霊を声に出す率直な表現 青木春枝 心の窓のショーウインドー 青柳幸秀 心を伝える方法 秋元千恵子 言の葉、確かな知性の…

万葉集

1 あかねさす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る 額田王 2 ひんがしの のにかぎろいの たつみえて かえりみすれば つきかたぶきぬ 柿本人麻呂 3 わが背子を 大和へ遣ると さよふけて あかときつゆに われたちぬれし 大伯皇女 待っているうちに夜がふ…

古今和歌集

色見えで移ろふものは世の中の人の心の花にぞありける 小野小町 つひにゆく道とはかねて聞きしかど昨日今日とは思はざりしを 在原業平 大方の秋来るからにわが身こそ悲しきものと思ひ知りぬれ よみ人知らず 世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけから…

和泉式部集

男に忘られて侍りけるころ、貴船に参りて御手洗川に蛍の飛び侍りけるを見てよめる ものおもへば沢の蛍わが身よりあくがれいづる魂かとぞ見る 御かえし 奥山にたぎりて落つる滝つ瀬に魂ちるばかり物な思ひそ 男に忘れられたことを悩み、貴船明神に参詣。 「川…

与謝野晶子

その子二十櫛にながるる黒髪のおごりの春のうつくしきかな 清水へ祇園をよぎる桜月夜こよひ逢ふ人みなうつくしき やは肌のあつき血汐にふれも見でさびしからずや道を説く君 ・・・ 白桜集 1942年 我れのみが長生の湯にひたりつつ死なで無限の悲しみをする 晶…

俵 万智 「サラダ記念日」

黙ののちの言葉を選びおる君のためらいを楽しんでおり また電話しろよと言って受話器置く君に今すぐ電話をしたい 大きければいよいよ豊かなる気分東急ハンズの買物袋 あいみてののちょの心の夕まぐれ君だけがいる風景である 球場に作り出される真昼間を近景…

令和の日常

十三の私が愛したサガンの本朝吹訳は音楽だった 稲沢 家田満理 ハチ公は生誕百年どれほどの人がそこで待ち合わせただろう 京都 中尾素子 それぞれの人のこころにひとひらの花びら散らす桜の古木 船橋 片井俊二 雷門の柱の裾に腰おろし眺め廻すも旧人われは …

ISHCC  詩の朗読の会

ISHCC 学会・詩の朗読の会 宗片邦義会長の申出により中止となりました。 体調不良とのことです。 5月7日 副会長 川田基生 日時 5月20日(土) 13時~15時30分 場所 熱海 桃山マンション 六階の広間 プログラム PART 1 詩の朗読会 木下さん フラン…

ISHCC 秋の美術展 

ISHCC 秋の美術展 (案) 日時 2023年 秋 詳細未定 場所 伊東 雑貨店ブイオン ギャラリー 内容 ISHCC会員 渡邉直画伯 融合文化絵画展 ISHCC会員 戸村知子さんを偲ぶ会 研究発表 戸村知子さんの黒田重太郎研究 川田基生 草稿 戸村知子さんの業績 没後35年 …

山頭火 放哉 自由律の俳句

山頭火 しぐるるや しぐるる山へ 歩み入る 分け入っても 分け入っても 青い山 酔うて こほろぎと 寝ていたよ 焼き捨てて 日記の灰の これだけか どうしようも ないわたしが 歩いている ついてくる 犬よおまへも 宿なしか まっすぐな道で さみしい うしろすが…