経済成長と戦争

戦争は交易を分断、途絶させ工業地帯を戦災で廃墟にする。

戦争は道徳的に悪であり、経済的にも不利益は大きい、という認識、哲学には賛成である。

しかし、経済成長という視点からみると、戦争は飛躍的な経済発展をもたらす。猛練習の後のアスリートの身体の如くに。

上の表。鉄の生産量、明らかに第二次大戦で別次元になっている。アメリカの経済も1929年の大恐慌から完全に抜け出せたのは戦中期である。1944年45年、アメリカ経済は失業率0%の空前の好景気。戦争を早く終わりたくないほど。

日本の経済成長の時期は日清戦争日露戦争日中戦争太平洋戦争朝鮮戦争ベトナム戦争と重なる。

イスラエルも建国以来6度の戦争。旧約聖書のソロモン王の繁栄時代にも400万人だった国が今では1000万人の繁栄。矢内原忠雄がヨーロッパ留学時立ち寄った第一次大戦直後のパレスチナ地方は人口60万人。

現下のウクライナ戦争も技術革新の大きな波を作り出すと思われる。

喜ぶわけではない。しかし目をそらさない方がいい。